倉庫・工場の滑り止め対策は“貼るだけ”でできる| 低コストで導入できるテープ・マットなどを紹介
倉庫や工場での転倒事故を防ぐためには滑り止め対策が効果的です。滑り止めには床面加工とシートやテープを貼る対策があり、それぞれの長所と短所を踏まえて適切な対策を実施する必要があります。
本記事では、床面加工による滑り止め対策とシートやテープによる滑り止め対策について解説した上で、倉庫・工場に適した「貼るだけ」で効果を発揮する滑り止め製品をご紹介します。
高輝度蓄光テープ-エルクライト™.png)
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倉庫・工場の滑り止め対策の2つの選択肢
倉庫や工場では、油や水分、粉じんなどによって床が滑りやすくなる場面が多く、床面に対する滑り止め対策は重要な安全施策の一つです。
対策方法は大きく分けて、床面そのものに加工を施す方法と、既存の床にシートやテープを貼る簡易的な方法の2種類があります。
床面加工の方法としては、コンクリートに防滑仕上げを施したり、エポキシ樹脂に骨材を混ぜて塗装したりする方法があり、耐久性と滑り止め効果を長期間維持できます。
一方、簡易的な方法としては、防滑シートや滑り止めテープの貼付があり、低コストで短期間に施工できるのが特徴です。作業動線の一部や特に滑りやすい箇所など、必要な部分だけに設置することも可能です。
それぞれ、施工性・コスト・耐久性などに違いがあり、現場の使用環境や予算、施工可能な期間などを考慮して適した対策を選択する必要があります。
床面加工による滑り止め対策
滑り止め塗料による加工
滑り止め塗料を床面に施すことで、表面の摩擦抵抗を高め、転倒事故のリスクを効果的に低減することが可能です。特に、人や台車が頻繁に通行する通路や、広範囲の作業エリアで高い効果が期待されます。また、塗装により床面全体の摩擦特性を一定に保てるため、局所的に滑りやすい箇所が発生しにくく、安全性の向上につながります。色分けやライン引きと組み合わせることで、視認性向上や動線管理にも役立ちます。
一方で、こうした床面加工は長期的に効果がある反面、初期投資や操業停止が大きなハードルとなる場合も少なくありません。そのため、現場によっては「まずは貼るだけの簡易対策から」という段階的導入が合理的です。
床面の研磨処理
床面の研磨処理は、研磨機材を用いて微細な凹凸を施し、摩擦係数を高めることで滑りにくい状態を実現する方法です。物理的な加工であるため、塗膜のように剥がれる心配がなく、適切に施工すれば比較的長期間にわたって効果を維持できます。
用途に応じた専用の研磨機材が必要となり、一定のコストがかかりますが、一度加工すれば、日常の清掃と点検で状態を保ちやすい点も利点です。ただし、粗面化された床は汚れが溜まりやすくなるため、洗浄方法を工夫したり、清掃頻度を高めることなどの配慮が求められます。
貼るだけで低コストで実現できる滑り止め対策
前述の床面加工は長期的な安全確保を実現できますが、専門業者に施工を依頼しなければならず、長期の工期や大きな費用がかかることがネックとなり、対策に踏み出せない現場も多いのではないでしょうか。
一方で、シートやテープを使った滑り止め対策であれば、「貼るだけ」で低コストかつ手軽に対策できます。製品は裏面に粘着加工が施されており、誰でも簡単に設置可能です。
シートやテープの貼付による対策の特長としては、以下の3つがあります。
特長①:工事不要で、作業の合間に導入できる
シートやテープを活用した滑り止め対策の最大の特長は、導入時に大がかりな工事や長期の養生期間が不要な点です。
滑り止めシートやテープは、床面を削ったり塗装したりする加工タイプと異なり、既存の床の上からそのまま貼り付けるだけで施工が完了します。これにより、現場の稼働を止める必要がなく、作業の合間や空き時間を利用して、安全対策をスピーディに進められます。
生産スケジュールに影響を与えにくく、緊急性の高い滑り止め対策に最適です。
特長②:初期コストを抑えられる
滑り止めシートやテープは、塗装や研磨といった床面加工と比べて、材料費・施工費の両面でコストを大幅に削減できます。必要な分だけ購入して施工できるため、限られた予算の中でも効果的な滑り止め対策が可能です。
また、部分的な補修や追加施工も低コストで行うことができ、追加コストが大きく膨らむ心配がないため、長期的に見ても費用負担を抑えられる点は大きな利点といえます。
特長③:設置も撤去も簡単、柔軟な対応が可能
特別な技術や専門機材が不要であり、必要なときや必要な場所にすぐ貼り付けられるため、急を要する安全対策にも即応できます。また、不要になった場合や設置場所を変更する場合にも、簡単に剥がして撤去可能です。
これにより、仮設エリアや頻繁にレイアウト変更を行う現場など、柔軟な運用が求められる環境でも使い勝手が良く、高い利便性を発揮します。
倉庫・工場に適した「貼るだけ」滑り止め製品の紹介
倉庫・工場では、フォークリフトの通行が多い通路や、油を扱う作業ライン、夜間も稼働する出荷エリアなど、状況に応じて必要な性能が異なります。そこで、使用環境ごとに適した滑り止め製品を選定することが重要です。以下では、日東エルマテリアルが提供している、「貼るだけ」で効果を発揮する滑り止め製品をご紹介します。
耐水・耐油性に優れ、凹凸面も対応した滑り止めテープ|ノンスリップテープLS
スリップ防止表面がアルミホイルに施された、グリップ用すべり止めテープです。基材にアルミホイルを使用しているため、屋内外の凹凸面にもしっかりフィットします。
水や油によって床が濡れても滑りにくさを確保できる設計であり、乾燥時間が不要なため施工後すぐ効果を発揮します。さらに高いグリップ力と耐久性を持ち、現場の安全性向上に役立ちます。
貼るだけで簡単に滑り止め効果が得られる
「ノンスリップテープLS」について詳細はこちら
警告表示に適した高視認性デザイン|ノンスリップテープLS 蛍光トラタイプ
注意喚起を促す黄色と黒のトラ柄のデザインにより、明確な視認性を発揮するテープです。通路の区分けや危険区域の警告に最適であり、現場に貼るだけで安全啓発を強化できます。
屋外平滑面のさまざまな下地に施工でき、優れた耐久性により、滑り止め効果が長く持続します。
貼るだけで簡単にすべり止め効果と注意喚起を行える
「ノンスリップテープLS 蛍光トラタイプ」について詳細はこちら
目立ちづらい透明な仕様|透明ノンスリップテープLS
透明仕様の滑り止めテープであり、景観を重視するエリアにも自然に取り入れられます。意匠性が損なわれづらく、目立たずに安全対策を実現できる点が特長です。
ラインテープの保護としても最適であり、ビル・工場屋内外の階段、水や油で滑りやすい箇所などにも使用できます。
意匠性を損なわずにすべり止め効果を得られる
「透明ノンスリップテープLS」について詳細はこちら
停電時にも安全を確保|エルクライト™ ノンスリップテープ
滑り止めテープと蓄光テープが一体となったテープです。太陽光・蛍光灯・白色LEDなどの光を吸収して暗所で約6~8時間発光するため、停電時や夜間の視認性に優れています。
ビル・工場屋内外の階段やビルの出入口、工作機械まわりの床面などさまざまな場所で使用でき、昼夜問わず転倒リスクを抑えます。
すべり止めと高輝度蓄光の2つの機能を持った
「エルクライト™ ノンスリップテープ」について詳細はこちら
滑り止めと表示を一体化|路面標示ノンスリップシート
「止まれ」「注意」などの標示と滑り止め効果を一体化したシートタイプの製品です。床に敷くだけで視覚的な誘導と安全性を同時に備えられるため、現場整理や安全啓発で大きな効果を発揮します。
フルカラーで多彩なデザインがあり、滑り止め層の裏面に印刷しているためデザインが損なわれづらい点も特長です。
路面標示とすべり止めを兼ね備えた
「路面標示ノンスリップシート」について詳細はこちら
暗所でも視認できる表示マット|エルクライト™ ノンスリップデザイン
蓄光機能と表示が融合したマットであり、太陽光・蛍光灯・白色LEDなどの光を吸収し、暗所で約6~8時間光るため、停電時や夜間でも注意喚起や避難誘導が可能です。
摩耗や紫外線による収縮が起こりづらく、水や油にも強いなど、さまざまな環境で使用できます。
「矢印」や「非常口」などの表示を発光させ、安全行動をサポートする、防災用途に特化した優れた製品です。
蓄光路面標示とすべり止めを兼ね備えた
「エルクライト™ ノンスリップデザイン」について詳細はこちら
倉庫・工場の安全対策は日東エルマテリアルの防災対策ソリューションで
倉庫・工場の滑り止め対策を検討する際は、事故防止の緊急度、対象範囲、作業環境、予算を総合的に考慮し、適切な対策を選択することが大切です。コストや時間をかけても長期間の安全確保を重視したい場合は床面加工、大きなコストをかけず、短期間で手軽に対策を施したい場合にはシートやテープによる簡易的な方法が適しています。
日東エルマテリアルでは、安全・衛生・防災対策のためのさまざまなソリューションを提供しています。
防災・安全対策のための蛍光テープ・反射テープ・蓄光テープをはじめとして、保護クッションや路面標示シートなどを提供していますので、ご関心のある方はぜひご覧ください。
日東エルマテリアルの防災対策製品はこちら
お役立ち資料

この資料で分かること
- 蓄光テープを効果的な防災対策にするためのポイント
- 防災対策としての”蓄光テープ”の選定ポイント
- 蓄光テープのユースケース(工場・倉庫・建築現場など)
カタログ資料
