職場における安全対策とは?
職場別の安全対策のポイントや具体的な取り組みについて解説

2024年4月26日
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職場における安全対策とは、従業員が安全な環境で働くために必要な取り組みや規則のことであり、オフィスや工場、建設現場など職場の環境に応じて適切な対策を講じることが重要です。しかし、安全対策は多岐にわたるため、どのような対策を実施すれば良いかわからない方もいるのではないでしょうか。本記事では、職場別の安全対策のポイントや具体的な取り組みを解説します。

職場における安全対策とは

職場における安全対策とは、従業員が安全な環境で働くために必要な取り組みや規則のことです。労働災害や職場における疾病のリスクを最小限に抑え、従業員の健康と安全を保護することを目的としています。以下では、職場における安全対策の主な要素をご紹介します。

作業環境の安全確保

まずは労働者が安全に作業を行えるよう、適切な作業環境を確保することが重要です。安全性の高い設備や機器を提供することはもちろん、暗い場所では適切な明るさの照明を設置したり、風通しの悪い場所では通風を確保したり、危険を伴う場所では適切な警告標識を設置したりするなど、作業環境に応じてさまざまな対策が求められます。
また、機械設備を導入する際には、柵や光線式安全装置を設置するなどして生産ラインの安全性を確保する必要があります。

作業プロセスの安全性の確保

危険を伴う作業の工程や手順を特定し、安全性を高めるための措置を講じます。例えば、作業手順の見直しや改善、安全な作業方法の指導と研修やOJTを通じたトレーニングなどを行います。
危険物を扱う場合には、危険物の性質や扱いに関する法令、消火方法などに関する知識を習得することも重要です。

保護具の使用

労働者が危険な作業環境で作業する場合、作業内容や作業場所に合った保護具を提供し、その使用を義務付けることが必要です。保護具には、ヘルメットや安全靴、保護メガネ、耳栓などが含まれます。
特に、高所作業時には墜落防止用保護具(フルハーネス型安全帯)を使用し、作業員の安全を確保することが重要です。

緊急時対応計画の策定

万が一の事故や災害が発生した場合に備えて、緊急時対応計画を策定します。緊急時対応計画は、起こり得る緊急事態を想定し、被害を最小化するために各人がとるべき行動などを文書化したものです。避難経路や非常出口の指示、救急処置の訓練、消防設備や救急用具の準備なども含まれます。施設のマップを用意し、エリア別に必要事項を記入すると非常時にも分かりやすくなります。

定期的な監査と評価

安全対策の効果を確認するために、定期的な監査や評価を実施します。これにより、問題点を早期に発見し、改善策を導入することが可能となります。例えば、職場の棚などの転倒防止策がとられているか、棚や壁面に落下の危険性がある重量物を置いていないかといった点を監査します。
前述の緊急対応計画に沿った訓練を実施し、実施後にPDCA サイクルを回して適宜改善を図っていくことも大切です。

職場における安全対策は、労働者個人が自身の健康と安全を確保するために行うだけでなく、企業や組織の責任として行うことが重要です。労働者が安心して働ける環境を提供することで、生産性の向上や法的責任(労働災害による損害賠償責任など)の回避にもつながります。
次章では、シーン別に安全対策のポイントをご紹介します。

職場ごとの安全対策のポイント

以下では、オフィス、工場、建設現場などの異なるシーンごとの安全対策のポイントを解説します。

オフィス(事務職場)の場合

オフィスの様子

オフィス(事務職場)はたいていの事業所に存在しており、仕事をするうえで最も基本的な職場形態といえます。産業構造の変化に伴い、オフィス(事務職場)での作業に従事する労働者の割合は以前より増えています。
オフィス(事務職場)においては、有害物質や重量物を扱うような業務起因性の健康障害は多くはありませんが、過重労働や過度なストレスなど、どの職場にも共通する健康課題や、労働者が集まる職場で発生しやすい感染症のような健康上の課題があります。

オフィス(事務職場)で求められる安全対策は以下の通りです。

・作業環境の安全確保
作業環境の安全性を確保し、かつ肉体的な疲労が蓄積しにくい椅子や机の提供、良好な照明の設置、適切な通風や温度管理などが必要となります。

・障害物の除去
非常時にスムーズに避難できるよう、通路や非常出口を妨げる障害物は取り除きます。

・コンピューターを扱う作業における安全
PCを扱うことの多いオフィス(事務職場)では、デスクや椅子の高さの調節や、定期的な休憩などに配慮する必要があります。

・緊急対応計画
火災や地震などの緊急時にとるべき行動を記した対応計画を策定し、避難訓練などを定期的に実施することが必要です。

工場の場合

工場種類

工場では数多くの機械が稼働しており、重量があり大きな資材や、溶接・切断に使用する工具、有害な化学物質、高温の環境などさまざまな危険があります。そのため、従業員は事故を起こさないよう常に細心の注意を払わなければなりません。
工場の安全対策が不十分な場合、怪我を伴う事故はもちろん、最悪の場合死亡事故が発生するケースもあるため、以下のような安全対策を徹底する必要があります。

・機械と設備の安全
機械や設備の故障は事故の原因となるため、保守・点検を定期的に実施し、稼働状況を把握するとともに故障を未然に防ぐことが大切です。

・作業者のトレーニング
保護具の適切な着用の仕方や、機械操作や化学物質の取り扱いなどに関するトレーニングを実施します。

・作業プロセスの監視と改善
危険を伴う作業工程や手順を洗い出し改善するとともに、安全に関する監査を定期的に実施します。

・火災報知器と消火器の設置
火災発生時に備え、火災報知器と消火器を設置するとともに、避難計画の策定や訓練を実施します。

工場の安全対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。

建設現場の場合

建設現場

建設現場では多くの建設機械が稼働しており、重量のある資材の運搬や高所での作業など、危険を伴う工程が数多くあるため、安全対策が非常に重要な職場です。

建設現場における安全対策には、工程管理や品質管理、原価管理などと合わせて「施行管理業務」を構成する「安全管理」があります。
例えば、建設作業に使用する機材や工具の点検、高所の作業における落下防止のための手すりの設置など、作業員の安全を確保するための業務全般を指します。

建設現場で事故が発生した場合、工期に影響が出るだけでなく人命が失われる危険性もあります。そこで、以下のような安全対策の実施が求められます。

・落下によるリスクの排除
常時ヘルメットを着用することはもちろん、高所での作業時には墜落防止用保護具(フルハーネス型安全帯)安全帯を装着し、手すりやフェンスを設置するなどの対策を行います。

・重機操作に伴う危険性の除去
重機の誤操作に伴う事故を防ぐため、重機操作者のトレーニングを徹底します。

・現場の整理・整頓と足場の清掃
現場の整理・整頓を行い、工具などにつまずいて転倒するリスクを低減させ、足場の清掃を徹底し滑りやすい場所をなくすなど安全性を確保します。

・建設資材の保管と取り扱い
建設資材の保管場所を決め、整理を徹底します。重い資材を移動させる場合は特に慎重に扱い、移動の手順を決めてその通りに実行することで、想定外のリスクを取り除きます。

・作業プロセスの監視
危険な作業のプロセスや行動パターンを特定し、監視や定期的な現場巡回を通じて改善を行います。

これらは一般的な安全衛生対策の一部であり、実際の状況や業界、職場環境によって対策は異なる場合があります。労働者と管理者は常に安全確保を最優先事項とし、現場でのリスクを最小限に抑えるために適切な対策を実施することが大切です。

職場における安全対策としての取り組み

5Sの内容

安全ルール

職場における安全対策の取り組みとして安全衛生活動を実施することも重要です。安全衛生活動とは、安全衛生に関する法令に基づき、職場での労災事故や従業員の健康被害防止を目的とした取り組みのことです。
従業員自身が安全に配慮するだけでなく、管理者・企業の側も安全に業務に従事できる環境を整備し、労働災害や健康被害防止のために努力することが求められます。

安全衛生活動の事例としては、以下の取り組みが挙げられます。

・安全衛生実行計画の作成・実施
安全衛生活動に関する基本方針や目標を定めたうえで、具体的に実行すべきことを項目として落とし込みます。

・職場巡視、安全衛生パトロール
職場を定期的に巡回し、事故に繋がる危険な要素が潜んでいないかチェックします。危険な要素を発見した場合には、設備や機器の改善、作業手順の見直しなどを行います。

・5S活動
5S活動とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字をとった取り組みのことです。5Sを徹底することで、快適な作業環境や事故が起きにくい職場環境の構築につながります。

・安全衛生教育
安全衛生教育とは、労働災害防止を目的に行われる、業務上の安全や衛生に関する知識を習得するための教育のことです。労働安全衛生法に基づき実施することが事業者側に義務付けられています。

・危険予知訓練(KYT)
KYTとは、従業員が作業場や業務の中に潜む危険を洗い出し、対処方法を話し合う訓練のことであり、これを通じて職場で事故が起きるリスクを低減します。

・ヒヤリハット報告
事故が発生する一歩手前の危険な状態である「ヒヤリハット」をしっかりと記録・報告することで、職場で起こり得るリスク要因とその対処法を明確化できます。

・リスクアセスメント
リスクアセスメントとは、職場に潜在的に存在する危険性や有害性を特定・評価して、それらのリスクを低減するための対策を立案・実行する一連の手順のことです。危険性や有害性の大きさと、発生可能性の両方を適切に評価することがポイントです。

・メンタルヘルスケア
メンタルヘルス上の問題を抱えると、集中力や注意力の低下を招き、思わぬ事故につながるおそれがあります。業務負荷が過大になっていないか、パワハラが発生していないかなどをチェックし、従業員のメンタルヘルスを健全な状態に維持することが重要です。

以下の記事では、工場が実施するべき安全対策とその種類として上記の取り組みを一部ご紹介していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

本記事では、職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を形成するための取り組みについて解説しました。安全対策の目的は、従業員の健康を維持するとともに、職場における危険な要素を極力排除することで安心して働くことができるようにすることにあります。

安心・安全に働くためには職場環境の整備が不可欠であり、災害などの非常時に安全に避難するための環境を整えることも重要です。

停電時のオフィスや工場・建設現場の暗所などに最適な安全対策グッズとして蓄光テープがあります。日東エルマテリアルが提供する「高輝度蓄光テープ エルクライト™ 」は、蛍光灯や太陽光などの光を蓄え、暗闇で発光することで目印の役割を果たす、防災用途に開発された高輝度蓄光テープです。

オフィスでは停電時、非常時の避難誘導として活用でき、工場では避難誘導のほか暗闇での危険物や障害物を明示する使い方もあります。また、建設現場ではヘルメットなど保護具に付けることで、夜間の作業でも位置を明示し認識できる効果があります。

「高輝度蓄光テープ エルクライト™ 」の詳細については、下記のカタログをご覧ください。

カタログ資料

高輝度蓄光テープ エルクライト™ JB.JC.JD 製品カタログ
「エルクライト™」は蛍光灯や太陽光などの光を蓄えて、暗闇で発光する事で目印となる防災用途に開発された高輝度蓄光テープです。 従来の蓄光テープと比較し、JIS規格基準の大幅な発光輝度を誇ります。
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