オール電化住宅を建てるなら停電対策を!オール電化のメリット・デメリット、停電対策が必要な理由について解説

2024年5月9日
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自宅の熱源をすべて電気で賄うオール電化住宅が注目されています。オール電化にはさまざまなメリットがある一方、停電時には暖房や給湯などを使えない欠点もあります。そこで重要になるのが停電対策です。本記事では、オール電化住宅を建てる際に導入しておきたい停電対策を中心に解説します。

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オール電化とは

IHヒーター

オール電化とは、調理や給湯、暖房を含め、家庭内の熱源をすべて電気で賄っている住宅のことです。オール電化住宅ともいいます。

給湯器やコンロなどガスを利用する家庭も少なくありませんが、オール電化の住宅ではIHクッキングヒーターやエコキュートなどの電気を使用するのが特徴です。

オール電化が普及している背景

近年オール電化が普及している背景としては、以下の5点が挙げられます。

電力小売全面自由化

 

電力の小売りに関しては、かつては各地域の電力会社のみに許可されていましたが、2016年4月に電力小売が全面的に自由化されました。

これにより多くの企業が電力事業に参入し、消費者は契約先の選択肢を持てるようになりました。企業同士の競争が進んだことで、他社との差別化を図るべくオール電化の販売に積極的に取り組む企業が増え、普及につながっています。

省エネルギーと環境への配慮

オール電化住宅は、従来のガスや石油を使う暖房や調理機器を電気に置き換えることで、エネルギーの効率的な使用が可能です。さらに、再生可能エネルギー源である太陽光や風力発電などの電力を使用することで、環境への負荷を低減することが期待されています。

技術の進歩と普及

電気機器や断熱材、エネルギー管理システムなどの技術が進歩し、より効率的で省エネルギーな住宅を建設することが可能となりました。また、これらの技術が普及することでコストが下がり、一般の家庭で導入しやすくなったことも普及の一因です。

地域政策や規制の影響

一部の地域では、省エネルギーや環境保護の観点から、新築住宅においてオール電化を奨励する政策が採用されており、CO2排出削減などの規制があることも普及を後押ししています。

利便性と安全性の向上

ガスや石油に比べて電気は使い勝手が良く、燃焼せずに使用できるため、一部の利用者にとって安全性が高いと認識されています。

オール電化住宅はこれらの要因が組み合わさったことで普及しています。ただし、すべての地域や状況においてオール電化が最適とは限らず、各家庭のニーズや地域の状況に応じた適切な選択が求められます。

オール電化のメリット

メリット

オール電化にすることで、居住者が得られるメリットとしては以下が挙げられます。

・夜間に蓄熱をすることで、暖房や給湯を比較的安く利用できる

・電気代とガス代をまとめて支払うことができる

・自宅に熱源を持たず、ガス漏れの心配がないので災害時にも安全

・災害発生時にタンクの水を利用できる

・災害時、ガスに比べて復旧が早い

オール電化のデメリット

デメリット

一方で、オール電化住宅のデメリットとしては以下が挙げられます。

・日中の電気代が高くなる傾向がある

・蓄熱暖房機などの導入コストが高額(本体価格+工事費)

・IHクッキングヒーターは直接火が出ず、調理に物足りなさを感じる場合がある

・停電すると冷暖房が使えない

なぜ停電対策が必要なのか

停電の家

オール電化住宅では、停電してしまうと明かりがつかなくなったり、スマートフォンやパソコンの充電ができなくなったり、電力を必要としたあらゆる機器を動かすことができないといったリスクが挙げられます。そのため、停電時に電力を使用できるように停電対策システムの導入がおすすめです。

以降では、停電対策の方法をご紹介します。

停電対策の方法3選

オール電化住宅の停電対策の方法としては、以下の3つが挙げられます。

・V2H

・蓄電池

・太陽光発電

V2H

V2H

V2H(Vehicle to Home)とは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に貯めた電力を自宅に送るための機器を指します。直訳すると「車から家へ」という意味です。

V2Hを導入すると電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を住宅用蓄電池として活用が可能になります。ただし、V2H対応の電気自動車でなければ蓄電池として使うことができません。

つまり、一般的な電気自動車(EV)は家から車へ充電ができる一方で車から家への送電はできず、「車から家へ」という方向でも送電ができるのがV2Hということです。

費用面としては、一般的にV2H本体と設置費用で150万円程度かかります。

寿命に関してはV2Hの販売時期が比較的最近であり、寿命を迎えた機器のデータがそろっていないために不明です。ですが、メーカーの保証年数は2年~5年程度であり、パワーコンディショナーの寿命は約10年〜15年とされています。家電製品の寿命は平均で10年前後であるため、V2Hも10年程度の寿命であると想定されます。近年のV2Hは性能が高まっていることから、これより長い可能性もあります。

蓄電池

蓄電池

蓄電池とは、電気を蓄えられる機能を持った充電装置のことです。普通の乾電池は使い切りタイプですが、蓄電池は充電が可能であり、繰り返し使用できます。一般的には、住宅に設置した太陽光パネルで発電した電気や、電力会社から購入した電気を貯めておくための装置を指します。

価格は、工事費を含めると80万円から200万円ほどが相場であり、5,000〜15,000回程度利用できます。寿命は15年ほどです。

太陽光発電

太陽光

家庭用太陽光発電は、太陽光パネルに取り付けられた太陽電池に日光が当たることで、光エネルギーを電気エネルギーに変換する発電システムです。

太陽光発電により生み出した電力は直流電流であり、交流電流に変換しないと家庭では利用できません。そのため、直流電流を交流電流に変換するパワーコンディショナーが必要です。

住宅用のソーラーパネルの容量は3~5kWが一般的です。設置費用の相場は、2022年時点では78.3万~130.5万円ほどであり、寿命は20年~30年となっています。

簡単操作✕予算を抑えた停電対策「スマートエルライン™ライト」

従来のV2Hなどの停電対策システムは、本体価格に加え設置工事費も高く、導入ハードルが高いのが現状です。日東エルマテリアルで提供している「スマートエルライン™ライト」は、EV充電機(屋外コンセントなど)と組み合わせることで、約3分の1のコストで住宅の給電と車両への充電が可能な簡易V2Hシステムとして機能します。

「低コストで停電対策したい、V2H(充放電システム)を導入したい」という方は、お近くの工務店までご相談ください。

お役立ち資料

【どんな停電対策があるの?】停電対策比較資料
急に起きる停電時でも、住宅で電気が利用できる停電対策として 1.V2H  2.蓄電池  3.スマートエルラインライト の3つを機能比較しご紹介します。 「供給電源範囲」「電気使用可能時間」「初期費用」「導入しやすさ」の4つの観点から比較しておりますので、停電対策を検討されている方におすすめの資料です。
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カタログ資料

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「スマートエルライン™ライト」は停電時でも生活に最低限必要な電気が簡単に利用できる住宅システムです。 本資料では、「スマートエルライン™ライト」の給電方法や操作方法、停電時の使用イメージも紹介しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。
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