【ハウスメーカー様向け】家の停電リスクと「災害に強い家」の提案ポイントについて解説

2024年2月20日
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自然災害などで起こりうる家の停電リスクに対処するため、「災害に強い家」のニーズが高まっています。停電が発生すると室内温度や食料の維持が難しくなり、最悪の場合命の危険にさらされます。

そうした事態を避けるためには、エコカー(HV,PH,EV)など外部から電源を確保できるシステムを導入することが大切です。本記事では、ハウスメーカー様向けに、停電で引き起こされる住宅問題や、それに対処するための「災害に強い家」の提案ポイントなどを解説します。

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家で停電が起きる原因

家の停電が起こる原因としては、以下の6つがあります。

台風・強風・大雨

台風をはじめ強風が吹くことでトタン屋根などが飛ばされ、電線に接触することで損傷し停電が発生することがあります。

電線に雷が落ちると、大量の電流が一気に電線に流れ込みます。それにより許容電流を超えることで電線や変圧器が故障し、停電が発生することがあります。また、大雨で土砂災害が起きて電柱そのものが倒される場合や、倒れてきた樹木などによって電柱・電線が損傷して停電になる可能性もあります。

地震

大きな揺れにより電信柱が倒れたり、倒壊した建物が電線を損傷させたりすると停電が発生することがあります。地面の一部が液体のように柔らかくなる「液状化現象」によっても電信柱や建物が倒壊する可能性があります。
地中に埋設したケーブルが損傷して停電になるケースもあります。

大雪

大雪で電線に多くの雪が積もり、強い風に揺られて電線同士が接触すると停電が発生することがあります。
また、電線の近くにある木の枝や幹が雪の重さに耐えきれなくなり、電線に倒れかかることで電線が切れてしまうリスクもあります。

鳥獣の接触

鳥や小動物が電線と電柱の間にある金具に接触したり、カラスなどが針金製のハンガーなど電気を通りやすいものを使って電柱に巣を作ったりすると、電気の流れが変わり停電につながる可能性があります。
カラスなどが電柱に巣を作っていないか注意する必要があります。

塩害

海に近接する場所では、潮風に含まれる塩分が電線と鉄塔に接続された絶縁体である「碍子(がいし)」という器具に付着することがあります。塩分が付着することで鉄塔に電気が流れてしまったり、火花が発生したりして停電の原因になることがあります。

家が停電した際にまず確認すべきこと

家が停電になったときには、以下の点を確認し、必要な行動をとることが重要です。

停電の範囲を確認する

まずは停電の範囲を確認します。

・自宅のみが停電しており、周囲の建物は停電している様子がない場合

ブレーカーが落ちているだけかもしれません。アンペアブレーカーと安全ブレーカー、漏電ブレーカーのうち、どれが落ちているか把握するため分電盤を確認します。

アンペアブレーカーが落ちている場合は、契約電力を超えた電力を使用している可能性があるため、同時に使用している電化製品の電源プラグを抜き、電気使用量を抑えます。
安全ブレーカーが落ちている場合は、家の一部の部屋や場所が停電している可能性があります。ブレーカーが落ちている部屋や機器を確認してアンペアブレーカーと同様の対応を取りましょう。
漏電ブレーカーが落ちている場合は、家のどこかで漏電している可能性があります。まずはすべてのブレーカーを落とし、次にアンペアブレーカーと漏電ブレーカーを上げます。そして安全ブレーカーを1つずつ順番に上げていきます。すると、いずれかの安全ブレーカーを上げたときに漏電ブレーカーが落ちるはずです。漏電ブレーカーが落ちた箇所が漏電場所です。

ブレーカーが落ちていない場合は、自宅への引き込み電線が切れている可能性や、電気設備の点検や工事のために意図的に停電している可能性が考えられます。

・周囲も含め停電している場合

自宅の周囲も含めて一帯が停電している場合は、電力会社のホームページなどを確認して情報収集をします。前述のように自然災害や鳥獣の影響で停電している場合、復旧は電力会社に任せて以下の対応を取ります。

コンセントから電源プラグを抜く

いつ復旧するかわからない場合には、復旧したタイミングで発熱する電気機器(アイロン、ヒーターなど)のスイッチが一気にオンになり火災につながる可能性があるため、電源プラグを抜いておくことが大切です。

太陽光発電・蓄電池の準備をする

自宅に太陽光発電・蓄電池の設備がある場合は、普及するまでの間自宅で電気を利用できるように自立運転に切り替えておくと良いでしょう。自動で切り替わる場合は、手動での切り替えは不要です。

ブレーカーを落とす(避難時)

大規模な災害により電気機器や回路に損傷が生じた場合、停電の復旧時に回路がショートして火災につながることがあります。そのため、避難しなければならない場合にはブレーカーを落としておきましょう。

停電時に家で起こる事故

停電時に家で起こる事故としては以下のものが考えられます。

通電火災

前述の通り、家での停電復旧時には通電により回路がショートしたり、アイロンやヒーターなどに可燃物が接触していたりすることで火災が発生するおそれがあります。特に電気機器が水没した場合や電気コードが切れている場合などには注意が必要です。
このほか、明かりとして使用するろうそくによる火災にも気を付けなければなりません。

暗闇でのケガ

夜間に家で停電が発生すると急に真っ暗になり、物にぶつかったり転んだりしてケガをする可能性があります。また、地震で食器などが散乱しているとガラスを踏んでケガをするリスクもあります。
日頃から懐中電灯やランタンなどをすぐに取り出せる場所に準備しておき、停電しても慌てずに対処することが大切です。

熱中症・低体温症

家の停電により冷暖房が使えなくなることで気温調節ができなくなり、熱中症や低体温症に陥る可能性もあります。真夏や真冬に家で停電が発生した場合には特に注意が必要です。

熱中症の対策としては、こまめな水分や塩分の補給に加え、室内に熱がこもらないように換気することも効果的です。冬の寒さが厳しい地域で停電が発生した場合には、重ね着をしたり使い捨てカイロを使用することに加え、家から熱が逃げないよう閉め切ったりするなどの対策が考えられます。
ただし、閉め切った状態でガスコンロやガスストーブなどを使う場合には、一酸化炭素中毒に十分に注意しなければなりません。

停電に強い家とは

 災害に強い家とは、災害による被害を最小化し、安心して暮らせる設備を備えた住宅のこ とです。

災害そのものによるダメージを軽減する物理的な強さだけでなく、被害に遭った あと素早く元の生活に戻れるような回復力の高さも求められます。 たとえば、災害により停電しても一定時間電源を確保できる設備があることなどが一例です。

このように、災害をはじめとする外部からの影響に対する強靭性や回復力のことを「レジリエンス」と言います。

停電に強い家が重視される理由

近年では災害に強い家が重視されていますが、その背景には「自然災害の頻発」と「停電 リスクの高まり」という2つの理由があります。

自然災害の頻発

 日本はもともと、地震や台風、大雨などの自然災害が非常に発生しやすい国土条件です。
加えて、近年は気候変動の影響から大型の台風や豪雨が頻繁に起きるようになっており、毎年のように各地で深刻な被害が発生しています。

たとえば気象庁のデータによると、全国の1時間降水量50mm以上や同80mm以上などの大雨の年間発生回数は、この40年ほどで有意に増加していることが示されています。

出典:気象庁HP

 

なお、内閣府は特に被害規模の大きな災害を「激甚災害」に指定しており、近年指定された災害の多くは台風や豪雨、地震によるものです。

災害が起こると電気・水道・ガスなどのライフラインが絶たれることに加え、家屋の倒壊や土砂崩れ、床上浸水、火災などの二次災害が発生することも珍しくありません災害の規模が大きいほど、ライフラインの寸断や二次災害は発生しやすくなります。こうしたことから、災害に強い家が重視されています。

 

停電リスクの高まり

日本は世界3位の太陽光設備を備えていますが、近年、冷暖房需要の高い真夏と真冬を中心に、全国で電力需給がひっ迫する事態が発生しています。政府による節電要請も記憶に新しいのではないでしょうか。

電力供給のひっ迫時に発電所でトラブルが起きたり、大雪などで太陽光発電の供給が滞ったりすると、電力供給と需要のバランスが崩れ、最悪の場合大規模な停電が発生するリスクがあります。

余裕を持った電力供給が行われていない原因の1つは、世界的な燃料・電力不足です。日本の火力発電はLNG(液化天然ガス)がメインの燃料ですが、世界的なLNG需要の高まりを受け価格が高騰し、燃料不足に陥るリスクが高まっています。

また、世界的に脱炭素の潮流が強まっており、火力発電所の新設が控えられたり、古い設備の火力発電所の稼働が止められたりしていることも一因となっています。

停電によって引き起こされる住宅問題

電力が止まると以下のような住宅問題が引き起こされ、健康被害などにつながる危険性があります。

室内温度の維持ができなくなる

外気と室内との温度差が大きい真冬や真夏に、停電により冷暖房が止まると室内の温度を維持できなくなります。特に、若い人に比べ高齢者は温度の変化を感じにくく、夏に停電が起きると知らない間に室内で熱中症になってしまうケースがよくあります。  

食料問題(食材の保存・調理ができない)

停電により冷蔵庫が使えなくなると、食べ物を長期間保存することが難しくなります。夏場は特に、冬に比べて食材の劣化・腐敗が早くなり危険です。調理器具がIHしかなく、ガスコンロなどを備えていない家庭では調理ができなくなるリスクもあります。

照明が使えない

照明が使えないと、夜間の活動に支障が出てしまいます。高齢者は特に転倒するリスクが高いため、注意が必要です。 懐中電灯やろうそくなど、電気がなくても使える非常用の明かりを備えておくことが大切です。

情報の遮断

災害や停電が発生した際には、被害状況や復旧、救援の情報などを知る手段として携帯電話やPCは不可欠です。

停電が発生してもデバイス内のバッテリーが残っている間は(通信回線が維持されていれば)情報収集に活用できますが、停電が長期間続くとバッテリーが切れる可能性が高まります。 普段からモバイルバッテリーなどの電源を確保しておくことが重要です。

日本で起きた冬の停電事例

真冬に起きた停電の事例として、2021年1月に秋田県内で発生した暴風雪による停電があります。電線が断線したことで、広い範囲で1月7日夜から8日まで停電が続きました。 県内は一時、延べ約6万7千戸にも上る世帯に停電が発生しました。

その間、石油ストーブやカセットコンロは使用できたものの、エアコンやファンヒーターは稼働できず、暖をとることが難しくなりました。また、停電の間は固定電話やパソコンなど、携帯電話以外の連絡手段が不通になる問題も起きました。  

家の停電時における対策

ご紹介したような停電時に発生する問題に対処するためには、太陽光発電やEV車の導入が有効です。

太陽光発電の導入

 停電時には自家発電によって電力を確保することが有効な手段となります。そこで役に立つのが太陽光発電の導入です。

蓄電池があれば、日中に太陽光で発電した電力を貯めて夜間に使うこともできます。 太陽光発電設備がない世帯では設備を自宅に導入することになり、新築の場合には太陽光発電の設備を備えた住宅を購入することになりますが、どちらの場合も導入コストが課題となります。

EV車の導入

 近年は環境への配慮からEV車を購入する人も増えてきましたが、電気で走行するEV車は非常時の電力源にもなります。

EV車を電力源にするためには、住宅用のEV充電設備を導入する必要があります。新築の場合、設置作業などが建物全体の工事費に含まれることが多く、追加的コストはそれほど多くはかかりません。しかし、既存住宅の場合は大規模な工事を要し、設置費用が高額になるケースがあります。

停電に強い家として提案するポイント

災害に強い家の実現に向けて太陽光やEV車などを導入する際には、どのように提案すれば良いのでしょうか。提案のポイントを3つご紹介します。

ライフラインをしっかり確保できる程度のワット数

 1つ目のポイントは、ライフラインを確保できるだけのワット数であると提案することです。

ワットとは電力のことであり、これが大きいほど冷蔵庫、携帯電話の充電、キッチン照明、リビングダイニングの照明、トイレ照明など、同時に多くの器具を使えるようになります。多くの器具を使えるほど停電時の不便を解消でき、生活を維持しやすくなります。

停電時に選べる給電方法

太陽光発電、EV車だけでなくHVやPHEVなどのエコカー全般や、発電機などの屋外電源のそれぞれから給電可能なものを提案することもポイントです。

これらすべてから給電できれば、たとえば天候が悪いときにはエコカーを活用したり、エコカーのバッテリー、燃料が残り少ないときは太陽光を活用したりと、いざというときの選択肢が増えます。

簡単操作で給電可能

太陽光やエコカーなどから給電可能であっても、非常時に重要負荷分電盤の切り替え方法がわからないなどの理由で電気が使えないことがあります。

こうした事態にならないよう、停電時にも簡単操作で給電が可能なものを提案する必要があります。

次章では、これらのポイントをすべて兼ね備えているシステムをご紹介します。

停電時の電源確保に役立つスマートエルラインライト

 

スマートエルラインライトは、停電時にエコカー(EV・HV・PHEV)や太陽光発電、発電機から住宅へ、あらかじめ設定した非常用回路によって電気を供給できるシステムです。

災害・停電時でも、非常用負荷5回路(特定負荷)へ電気供給可能であり、ライフラインをしっかりと確保できます。 また、停電しても重要負荷分電番の操作は不要で、すべて自動で供給元が切り替わるなど、先述の提案ポイントすべてを満たしています。  

スマートエルラインライトの詳細については以下の資料をご覧ください。

 

お役立ち資料

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